こんにちは。皆さんいかがお過ごしでしょう か。さて今回は最近世間を騒がせている異臭騒ぎについて・・・
三浦半島や横浜の東京湾沿いで、今年に入ってから5回、異臭騒ぎが発生しています。ガス臭い、シンナーのような臭い、ゴムが焼けたような臭い・・・・

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以下報道記事↓

JR横浜駅構内や周辺で「異臭」の通報が相次ぐ 一時改札を規制
NHK NEWSWEB:2020年10月12日 18時21分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201012/k100126600910


「謎の異臭」は三浦半島を北上していた! ついに菅総理の自宅に到達
https://news.yahoo.co.jp/articles/653e68b026527c3e8238676e47e908f3db410abf












現在、異臭の原因に関して報道だけでなくネット上でも、様々な推測や憶測が飛び交っています。

「大地震の前兆じゃないよね?」「海底または地中からのガスだとしたら、いやな予感」「海底噴火してんのかな」「ケミカルタンカーが怪しい」「船か飛行機から何か燃料系がもれたとか?」など様々な意見。このほか、「多分くじらの死骸とかだろうな」といった生物由来を考える意見もあり、5月に相模湾などで海面がエメラルドグリーンになる「白潮」が発生したため、海中のプランクトンから出たガスではとの見方もあるそうだ。  









10月12日の異臭に関しては空気の採取と分析ができたようで、翌10月13日に横浜市の会見で

・ガソリンなどの燃料の蒸発ガスに含まれるイソペンタン・ペンタン・ブタンなどを検出
・それらの成分は、通常の大気中と比べて高濃度で存在した
・化学製品などを燃やした際に発生するエチレン・アセチレンなども検出

という情報が公表されました。しかし結局何が原因でこのように広範囲に渡って異臭が充満したのかは未だに謎のままです。





様々な推測や憶測がありますが、筆者が有力と考えた3つの説について紹介しようと思います。


<青潮説>

異常増殖したプランクトンが分解される過程で硫化水素を発する「青潮説」を唱えるのは、海洋問題に詳しい東海大の山田吉彦教授。青潮は通常、春から夏にかけ東京湾で多く発生するが、「今年は海水温が高かったため、10月でも発生してきた可能性はある」という。
ただ、通報する人によって臭いの感じ方に違いがあり、全ての通報が同じ原因かも不明だ。山田教授は「有害な物質がないのか、原因を1つに特定せずに、丁寧に確認していく必要がある」と話している。
しかし地元住民によれば青潮だともっと生臭いニオイがする。長年三浦半島の一角に住んでいるので分かるが、硫化物を含む海底近くの水が風で海面に上昇し青白く見える青潮は腐乱臭が漂い、その場にいることすら困難だと語っている。




<石油漏れ説>

「イソペンタンは通常ではあり得ない濃度。人工的に出たものだろう」。横浜国立大の浦野紘平名誉教授(環境安全学)が推測する。通報が広範囲に及ぶことから、浦野さんは横浜沿岸に点在する石油タンクが原因ではないかとみる。「石油をタンクに入れるたびに、タンク内の排ガスが外に押し出される。浄化装置があり、通常はガスが外に出ないが、亀裂などがあれば漏れて異臭がする場合がある」
 東京湾を航行する石油などを運搬する船が、ガス抜きしているからではないかとの説もあるが、浦野さんは「港のそばでガス抜きは禁止されており、考えにくい」と否定的だ。
現実的といえば現実的な推測だがタンクに亀裂が入る事などあるのだろうか?高度経済成長時代なら有り得そうな話であるが今の時代には考えにくい。






<地震前兆及びガス噴出説>
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週刊誌「FLASH」が異臭騒動について立命館大学環太平洋文明研究センター特任教授の高橋学氏(66)にインタビューしたところ、「三浦半島は、千葉の房総半島同様、活断層がむき出しになっている地域です。そこで岩石に圧力がかかると、火山灰の地層がないぶん、岩石が割れる前の臭いが、地上まで出やすい。それが、“焦げくさい臭い” なのです」とコメント。
過去には関東大震災でも地震前に三浦半島で異臭騒動が起きていたとして、今回の事例と類似性が見られると言及していました。


以下https://www.mag2.com/p/news/html/469913/ampより引用。

実は、大正12年(1923)9月1日に発生した関東大震災の直後におこなわれた海洋調査で、震源地に近い三浦半島周辺で「ガス発生」が確認されていたのである。これは一部の研究者の間では有名な話だが、関東大地震とガスの因果関係を示す確たる証拠はあるのだろうか。それは意外な場所で見つかった。国立国会図書館に保存され、デジタル版も一般公開されている、ある一冊の書物の付録としてつけられた一枚の「地図」に重要な記述がある。「ガス噴出」だ。

内務省の関東大震災記録集にあった「ガス」の文字

大正15年(1926)に内務省社会局が発行した『大正震災志』には、東京だけでなく、横浜市や、神奈川・千葉・埼玉・静岡・山梨・茨城各県における関東大震災の被害状況と救護実績等が記録されている。その貴重な資料に「附図」として付けられた一枚の地図に、今回の異臭騒ぎに関係が深いと思われる記述を発見した。

それが『大震後相模灘水深変化調査図』だ。国立国会図書館が公開しているデジタル版の地図の三浦半島に注目して頂きたい。

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『大正震災志.』に付けられた『大震後相模灘水深変化調査図』(部分)国立国会図書館蔵

よく見ると、三浦半島の「三崎」下部分に「一時瓦斯(ガス)噴出ス」、「浦賀」右横部分に「瓦斯(ガス)噴出」の文字が見える。

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同『大震後相模灘水深変化調査図』(拡大)国立国会図書館蔵

つまり、大正時代の関東大震災直後の調査でも、三浦半島の二箇所で「ガス噴出」が確認されていたということである。この記録が直接、関東周辺の巨大地震の前兆に結びつくかどうかは不明だが、このような記録が実際に残されていることだけは確かだ。






結局のところ今の時点では異臭騒動について何が原因なのかというのはまだ分かりませんが、三浦半島周辺は相模トラフの震源域にもなっており巨大地震が切迫しているエリアです。大地震の前兆現象であることも視野に入れて、念の為に備えを強化しておいたほうが良さそうです。